アトピー性皮膚炎シリーズ最終回
(以前の記事👇)
「脱ステロイド」
「脱プロトピック」
「脱保湿」
という方針で治療がうまくいかなかったときどうなるか、、、
そこまで考えて
責任を持った治療をしましょう(医師)
責任を持って病院を決めましょう(親御さん)
責任を持てる情報を提供しましょう(雀)
と再考する機会になるといいなぁと思っての最終回です💡
(前回からだいぶ時間経ってしまいました💧)
Long-term outcomes:長期予後
Health and psychosocial outcomes:健康と心理社会的側面
重症かつ早期に発症した患者では、喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーのリスクが高まることが知られている。
Bacterial, fungal, and viral complications in atopic dermatitis:感染症の合併
アトピー性皮膚炎は、細菌、真菌、ウイルスなどの感染症を単独あるいは複合的に合併することが多い。
アトピー性皮膚炎患者によく見られるウイルス感染症としては、伝染性軟属腫、単純ヘルペスウイルス感染症(軽度のものから生命を脅かすヘルペス湿疹まで)、帯状疱疹、皮膚疣贅などがある。コホート研究では、皮膚以外の感染症の追加リスクも示唆されている。
Other health and psychosocial outcomes:その他
アトピー性皮膚炎は、心理的ストレス、自尊心の低下、睡眠不足などと関連することがある。システマティックレビューやコホート研究では、アトピー性皮膚炎が、うつ病、不安、自殺念慮のリスク増加と関連していることが強調されている。
ここまで読むと
その他の疾患にも影響するということがわかりますね😰
Quality of life and costs:生活の質とコスト
患者、その家族、介護者の生活の質に及ぼす影響は、深刻かつ多面的である。2013 Global Burden of Disease Studyにおいて、アトピー性皮膚炎は、皮膚疾患の中で最も人口レベルでの障害が大きい皮膚疾患とされた。
米国の大規模な集団ベースの横断研究では、中程度から重度のアトピー性皮膚炎は、心臓病や糖尿病を含む多くの一般的な慢性疾患と比較して、Quality of Lifeの悪化と関連していた。小児および若年成人のQOLに関する研究では、アトピー性皮膚炎が身体的、情緒的、社会的機能にかなりの影響を与えることが報告されている。 小児の慢性疾患に関する調査では、アトピー性皮膚炎は、QOL(生活の質)の評価において、脳性麻痺に次いで第2位であった。また、アトピー性皮膚炎の影響は、家族の生活の質にも影響を与える。
アトピー性皮膚炎の経済的負担には、治療にかかる直接的な費用と、本人や家族の生産性の低下などの間接的な費用が含まれる。アトピー性皮膚炎のコスト推定値は、環境や地域、アトピー性皮膚炎の重症度が異なる研究において、大きな違いがある。オランダで行われた中等度から重度のアトピー性皮膚炎の成人を対象とした単一施設での研究では、最大のコストは生産性の損失に起因すると推定されている。
アトピー性皮膚炎はその他の疾患にも影響を及ぼす可能性があり
いずれにせよ結果としてQOL(生活の質)が落ちるという証拠があります💧
その影響たるや小児においては脳性麻痺に次ぐというのだからかなり大きな影響ですよね、、、
経済的にも治療費負担に加え生産性が落ちるというダブルパンチです👊
要は稼ぎも減ってしまうわけです💴
この『The Lancet』様も結論に
アトピー性皮膚炎は、ほとんどの患者において、多様な臨床症状と多様な活動性を伴う生涯にわたる疾患である。
治療目標と治療成功の評価基準を明確にすべきだという認識が高まっており、特に全身性の薬剤を使用する場合には、治療目標と治療成功の評価基準を明確にする必要がある。
という文章で締めくくっています📝
何を隠そう雀の子供達もアトピー性皮膚炎の傾向がありますが
日々保湿して
適宜ステロイドを使って
前よりだいぶ良くなっている印象です✨
(奥様の努力の賜物→ありがとうございます🙇)
選ぶ病院や親御さんの方針で子供達の未来が変わる
そう言っても過言ではないアトピー
是非とも真剣に向き合ってほしいです(医師も❕❕)
ただ一方で
今常識と思われている知識が
10年後には180°変わっている可能性があるのも医学なんですよね~
ここまで読んでいただいた読者様に最後の最後で冷や水をかけて終わりましょう💦笑