前回👇に引き続き、多汗症についてです📝
腋窩、手掌、足底、頭顔面など、病変部位が限定された『原発性局所多汗症』についてです💡
第一選択
制汗剤
市販の非処方制汗剤の多くは、低用量の金属塩(通常はアルミニウム)を含み、汗腺管の開口部を物理的に妨害する。非処方箋の製品は、非常に軽い多汗症の患者の治療にのみ有効である。
非処方制汗剤に反応しない腋窩多汗症の患者には、20%塩化アルミニウム六水和物や6.25%塩化アルミニウム六水和物などの処方制汗剤による治療が適切な治療となりうる。
まずは市販の制汗剤をお試しあれ、ということです💡
細かい金属が汗が出てくる穴をふさいで汗を防いでくれるそうな
市販がダメなら塩化アルミニウム六水和物のお出ましということですが、
調べたところこれはよほど多汗症に力を入れている皮膚科さんでしか取り扱ってなさそう💦
投与方法
多汗症が改善されるまで、処方された強度の制汗剤を毎晩多汗症の部位に塗布する必要がある。その後、塗布の間隔を徐々に長くすることができる。維持療法には、通常、週1回の塗布が必要である。
刺激のリスクを減らすために、これらの製品は発汗のエピソードの間に乾いた皮膚に塗布する必要がある。理想的には、塩化アルミニウム六水和物を多汗症が少ない就寝時に塗布し、6~8時間そのままにしておき、朝には洗い流すべきである。また、塗布前と塗布直後にヘアドライヤーで皮膚を素早く乾燥させることや、朝、重曹パウダーを使用して残存する塩化アルミニウムを中和することを推奨する人もいる。
お医者さんの言うことをよく聞いて使いましょう🏥
グリコピロニウム外用薬
聞いたことない言葉が出てきました😅
こちらも第一選択となっています💊
グリコピロニウム外用薬は、アセチルコリンの汗腺への作用を阻害することにより発汗を抑制する抗コリン薬である。グリコピロニウム外用液2.4%を1日1回、あらかじめ湿らせた布を使用して腋窩に塗布する。
無作為化試験データでは、グリコピロニウム外用剤の有用性が支持されている。
副作用はこちら👇
治療上問題となる副作用は一般に一過性で、重症度は軽度から中程度であった。抗コリン作用のある副作用としては、口渇と散瞳が最も多くみられた。
市販の制汗剤よりはハードルが高くなる印象ですが、
こちらの薬剤はちょうど1年半ほど前に発売されていました💊
(ただし使用は腋窩に限られる)
第二選択
続く治療に
ボツリヌス毒素注射やマイクロ波熱分解というなかなかおどろおどろしいものがあります💉
雀のところに来て下さった患者様も
最初はボツリヌス毒素注射の紹介状を書いてほしいということでした📝
実はその少し前にちょうど多汗症の相談がありここまで知っていたので、
「まずはグリコピロニウム外用薬を使ってみましょう」と提案しました💡
(制汗剤は金属アレルギーで使えないとのことでした)
「それでだめならボツリヌス毒素注射の紹介状を書きます」
と言ってからまだ来院されてないので効いてるのかな❓
多分今現在は一般的な皮膚科より多汗症に詳しいです👍笑
患者様から勉強材料をもらえるのも開業医の醍醐味ですね✨