今回も患者様からの相談シリーズです🏥
「日光に当たる部分だけ真っ赤になってしまう」というご相談でした🌞
基本的に日光を避けるという指導をするのですが、
今回は日光に当たらない部分にまでおよぶことがある、とのことで
これを機会に一から勉強してみました💡
今回も恒例の『Up To Date』様に頼ります📝
特発性光線皮膚症
特発性光線皮膚症は、光線過敏症の一群であり、その病因は未だ不明である。
これらの疾患の多くは、免疫学的介在を示唆する特徴を有する。特発性光線皮膚症には、多形日光疹(PMLE)、光線性痒疹、水痘様水疱症、慢性光線性皮膚炎(CAD)および日光蕁麻疹が含まれる。
光線過敏の中でも特発性光線皮膚症をとりあげます❕
多形日光疹
多形日光疹(PMLE)は最も一般的な特発性光線皮膚症であり、"日光中毒 "または "日光アレルギー "と呼ばれることもある。
光線性痒疹
光線性痒疹は、ハッチンソン夏季痒疹、アメリカ先住民の家族性または遺伝性PMLE、またはhydroa aestivaleとしても知られ、しばしばPMLEの変種とみなされる光線誘発性掻痒性発疹である。
水痘様水疱症
水痘様水疱症は小児期のまれな光線皮膚症であり、日光に曝露した皮膚に小水疱性病変が生じ、やがて治癒して陥凹状の瘢痕を残すことが特徴である。
ここまではポツポツとした湿疹を呈することが多いので、今回は省きます。
比較的全体に真っ赤になるような皮疹が現れる下記のものにフォーカスします🌞
慢性光線性皮膚炎
CADはまれにみられる持続性の光誘発性湿疹で、露出した皮膚を侵す。
職業上またはレクリエーション上の日光暴露歴のある高齢男性が最もよく罹患するが、若年患者や女性でも頻度が高くなってきている。
色白の人も色黒の人もCADを発症する可能性がある。
患者の多くはアレルギー性接触皮膚炎を併発しており、空気中のアレルゲンに反応することが多い。光接触アレルギーも頻度が高い。
CADに関連する最も一般的な光アレルゲンは、日焼け止めに含まれる薬剤、特にアボベンゾンとオキシベンゾンである。植物性光アレルゲンの中では、Tanacetum vulgare(タンジー)とTaraxacum officinale(タンポポ)が優勢である。アトピー性皮膚炎やHIV感染との関連も報告されている。
光線過敏の予防のための日焼け止めが、光線過敏を助長することもあるんですね💦
また、植物が光アレルギーの原因になる、というのも全く知りませんでした、、、💧
治療
CADの治療はしばしば困難である。厳重な日焼け防止を強調すべきであるが、単独では効果がないことが多い。
既知の接触および光アレルゲン、ならびに光感作性薬剤の使用を避けることが推奨される。治療法を評価したランダム化試験はないが、局所コルチコステロイド、局所タクロリムスおよびピメクロリムス、および/またはエモリエント剤が有効であろう。
より重症の場合は、全身療法が試される。アザチオプリンは、1件の小規模ランダム化試験で有効であった。シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチル、トファシチニブは、逸話的報告で改善につながった。低用量PUVAまたはNBUVBは、治療によって誘発される再燃を減少させるために、最初にグルココルチコイドを経口投与しているが、小規模の症例シリーズでは有効であった。ある報告では、タクロリムス0.1%を夜間に閉塞下で外用したところ、全身性免疫抑制剤に抵抗性のCAD患者5人に有効であった。いくつかの小規模なケースシリーズや症例報告では、デュピルマブが一部の患者に臨床的有用性をもたらすことが判明している。難治性の慢性光線性皮膚炎患者において、トファシチニブの経口投与で著明な改善がみられたという報告が2件ある。
日光を避ける、とか、ステロイドを塗る、なんてのはとっくにやってきたことなので、
前半はあまり新たな知見にはなりませんね😓
かといって後半も、n(母数)が少なくて、どこまで参考になるのか、、、🤔
PUVAやナローバンドUVBは試してみたいですが、、、
長くなったので今日はここまで❕