前回までコロナウイルスに対するワクチンについて記事にしてきましたが
後遺症についてコメント頂きました💡
感染が一旦は落ち着いているとはいえ
(第6波が来るのは時間の問題でしょうし)
延べ感染者数が増加していくことは当然なので
後遺症についても知見を持っていなければならないと自省しました💧
コロナウイルス感染の治療では開業医・在宅医の先を行っていると自負していましたが
後遺症への対応は開業医・在宅医に一日の長があるでしょう🏥
開業に向けて、しっかり勉強します📝
今回も『Up To Date』から抜粋していきます❕
斜字の部分が信頼度の高い話ですよ👍
わかりやすく「斜字+青文字」にしてみました
Post-COVID conditions(COVID後の症状)
COVID-19の回復段階については、広く受け入れられている定義はないが、米国疾病対策予防センター(CDC)が提唱している以下の分類がある
・急性COVID-19:COVID-19の症状、発病後4週間まで
・COVID-19後の症状(Post-COVID conditions):COVID-19感染中または感染後に発症し、4 週間以上継続し、他の診断では説明できない広範な症状(身体的および精神的)
コロナ後遺症について表す言葉は色々ありますが、
現時点でその診断基準が広く受け入れられているものはないとのことです🙅
CDCが提唱しているので上記の定義を採用することはある程度説得力を持ちそうです
(コロナウイルスの感染や、感染力については問わない)
これらの患者が経験した一連の症状や持続的な問題が、COVID-19に特有の新しい症候群を表しているのか、それとも他の感染症や重篤な疾患からの回復と重なる部分があるのかは、まだ結論が出ていない
つまり色々な症状が報告されているが
全部が全部コロナのせいなのかどうかまだわからないということ
(ayuさんすみません😅)
回復
持続的な症状:典型的には疲労、呼吸困難、胸痛、咳などがある
COVID-19から回復した患者は、他の重篤な疾患から回復した患者が経験するPICS(Post-intensive care syndrome)と同様に、心理的な症状(不安、抑うつ、心的外傷後ストレス障害PTSDなど)や認知的な症状(記憶力や集中力の低下)が加わることもある
持続する症状には次のようなものがある
身体的症状:3分の1以上の患者が1つ以上の症状を経験している
疲労感(15~87%)
呼吸困難(10~71%)
胸の痛みや圧迫感(12~44%)
咳 (17~34%)
持続的な身体症状のうち典型的でないものとしては、無嗅覚、関節痛、頭痛、シックハウス症候群、鼻炎、味覚障害、食欲不振、(起立性、姿勢性頻脈、めまいによる)めまい、筋肉痛、不眠、脱毛、発汗、下痢などがある
精神的または認知機能障害
精神的および認知的愁訴は、急性COVID-19からの回復期にもよく見られ、同様の病気からの回復者よりも多く見られることがある
退院した急性COVID-19患者100人を対象としたある研究では、
24%がPTSDを訴え、
18%が記憶に関する問題を新たに発症または悪化させ、
16%が集中力に関する問題を新たに発症または悪化させており、
集中治療室(ICU)に入院した患者の方が数値が高かった
他の研究では、
約半数がQOLの悪化を報告し、
22%が不安・抑うつを抱えており、
23%の患者が3ヵ月後に持続的な心理的症状を抱えていることが判明した
別の研究ではICUからの生存者において、
23%に不安
18%に抑うつ
7%に心的外傷後の症状が報告されている
上記の通り
他疾患と比較してコロナ感染後は身体的にも精神的にも後遺症が多いようです
40-50%の患者さんでQOL(生活の質)が下がっているという報告も散見されます
データは少ないが、小児では持続的な症状の有病率が低いことが示唆されている
子どもと青年(中央値11歳)を対象とした1件の後ろ向き(retrospective)研究では、4%に12週間を超えて持続する症状が少なくとも1つあったと報告がある
最も頻繁に報告された症状は、疲労感(3%)と集中力低下(2%)であった
無症状も多く、重症化もしにくい小児では、後遺症も少ないということなんでしょうか💡
ちなみに少し前の記事になりますが👇
この記事を書いてらっしゃる忽那先生は感染症専門医であり
発言内容もエビデンスのある出所が多いので信頼度が高いと思います💡
こっちのほうが断然読みやすいので是非👆笑
(今回忽那先生の記事内のPICSについては割愛しています)