前回はラゲブリオを優先的に処方していた雀が圧を感じたお話でした👇
というわけで
ほんまかいな❓と調べ始めたわけです💻
さてさて、
せっかくなら誰も文句いえないレベルの論文で治療方針を固めましょうということで
本日色々教えて下さるのは『JAMA』様
医学会では言わずと知れた超有名ジャーナルです📖
内科では世界一を争うエビデンスレベルなので、ここを読んでおけば何よりも間違いないでしょう👍
Nirmatrelvir or Molnupiravir Use and Severe Outcomes From Omicron Infections
ラゲブリオとパキロビッドの治療効果を比較してみたよ~という論文です📝
2023/9/21にでた最新論文です💡
相も変わらず青字+斜字が論文からの引用(何よりも信頼できる情報)です👓
(結構長かったので、結構はしょります😅)
ちなみに
ニルマトレルビル(一般名)=パキロビッド(商品名)
モルヌピラビル(一般名)=ラゲブリオ(商品名)
です💊
研究デザイン
2022年4月1日から2023年2月20日(この間にクリーブランドクリニックでCOVID-19の診断を受けた患者)のコホート研究
その間に BA.2からBA.4/BA.5、BQ.1/BQ.1.1、そして最終的にXBB/XBB.1.5へと変化した
この論文のキモはオミクロン株での研究ですよ~ということです
なぜならPfizer社も「オミクロン株を対象にした試験でラゲブリオが効かないことがわかったんですわ❕」と言ってきたからです💨
結果
もう結果❕笑
68867例(65歳以上29386例[42.7%]、男性26755例[38.9%]、非ヒスパニック系白人51452例[74.7%])を対象
90日以内死亡者数
ニルマトレルビルによる治療を受けた患者22594例中30例、モルヌピラビルによる治療を受けた患者5311例中27例、および無治療の患者40962例中588例が、オミクロン感染後90日以内に死亡した
死亡の補正後HR
ニルマトレルビルで0.16(95%CI、0.11-0.23)
モルヌピラビルで0.23(95%CI、0.16-0.34)
入院または死亡の調整後HR
ニルマトレルビルで0.63(95%CI、0.59-0.68)
モルヌピラビルで0.59(95%CI、0.53-0.66)
Discussion
ニルマトレルビルおよびモルヌピラビルの使用は、重症化への進行リスクが高いオミクロン感染患者における死亡率および入院率の低下と関連することが明らかになった
どっちも効くよ~という結論です💡
なんならHR的にはラゲブリオのほうがちょっと効果高いという。。。
この研究のすごいところは
病歴はCleveland Clinicとの関係にかかわらずデータベース内のすべての患者について完全に取得されていることや、腎機能、ワクチン接種に関するデータ、今回のCOVID-19診断の90日以上前の陽性反応のあるなしや、貧困の割合、健康保険未加入の割合等々まで収集されていることです😲
今の日本ではかかりつけ医でもない限りここまでのデータ収集は困難で
例えばパキロビッドについては高齢者は腎機能が低いはず、と容量を低めに投与されていることが現状です💊
腎機能によってしっかり投与された前述のデータでもラゲブリオに劣るとなると、
腎機能不明患者様に投与する時はより一層、、、となりますよね💧